CentOS 7 問題による今後のサーバー運用とクラウドの選択
久々にPlesk関連の記事を書くことになりました。すしぱくです。
CentOS7 問題でサーバーの移管が地味にきつい今日このごろ・・・
OSの変更はIT運用において、大きな工数とコストを必要とします。これはサーバー選択から新OSの選定まで、慎重な判断と準備が求められるからです。特に専用サーバーや年数の経過したレンタルサーバーでは、スペックの陳腐化が進行し、新規サーバーの方がコストパフォーマンスが優れていることもあります。このような問題は運用する側の課題と言えるでしょう。とても悩ましいです。
CentOS7のサポート終了が約1年後という現状を鑑みて、今後の最適な運用方法について考察してみたいと思います。
運用をリーズナブルに最小スペックで・・・
専用サーバーについて考えると、その購入時には最先端のハイスペック機として魅力的に映るかもしれません。しかし、4年ほど経過すると、当初の輝きはやや色褪せ、ミドルクラスの性能に相当していきます。残念ながら、初期の契約で設定された月額料金は、サーバーの性能が陳腐化しても変わらないため、コストパフォーマンスが低下します。さらに、専用サーバーの契約時には初期費用として数百万円が必要となることが一般的です。これらの点を踏まえると、専用サーバーの選択は慎重な判断が求められます。
これを解決するひとつの運用方法として、さくらインターネットが提供する「さくらのクラウド」上の運用を考えてみました。
サイトの規模に応じて、CPU、メモリ、ディスク容量、帯域幅をカスタマイズすることが可能です。
さらに、「さくらのCDNウェブアクセラレータ」を利用すれば、アクセス数が多く、CPU負荷が高い(動的な)サイトのパフォーマンスも大幅に向上させることができます。サービスの利用コストは、1GiBあたりわずか5円という低コストで提供されており、高いリクエスト数を持つコンテンツをCDNに移行するだけで、大幅なコスト削減が期待できます。さらに、最初の500GiBは無料で利用可能です。
このように、自分のサイトの規模とニーズに合わせてリソースを選択し、さらにCDNを活用することで、パフォーマンスとコスト効率のバランスを最適化することができます。
CDNは、まぁある程度の規模のサイトを運用するときに活用するとして、基本的にはさくらのクラウドでこと足ります。
さくらのクラウドは、各スペックごとにプランが分かれているので最小単位でテストするのには最高です。
スペックの変更は、コントロールパネルから容易に増減することが可能です。
これは、従来オーバースペックに傾きがちだった専用サーバーを購入していた方々にとっては、自身のニーズに適したプランで運用を進めることができる大きな利点となります。さらに、CentOS7の問題のような状況が発生した場合にも、サーバー移行前に最小限のプランをテスト環境として試すことができます。
つまり、この機能はサーバーのフレキシビリティを大幅に高め、運用の効率性とコスト効率を向上させることができます。最高ですね。
コストの上限が決まっているので安心
さくらのクラウドは従量課金制度を採用していますが、その料金体系は「料金シュミレーション」に明記されており、予期せぬコスト増は生じません。したがって、一時的なテスト環境を設立して1週間活用した場合でも、その1週間分の使用料のみが請求されます。たとえば、仮想1コアとメモリ2GBのプランでは、日割り107円で、1週間の利用料は749円となります。
専用サーバーの場合、CPUは特定の型番のIntel Xeon(例えば仮想20コア)といった具体的な表記があり、それに基づいて運用が行われます。一方、クラウドサービスでは、仮想CPUまたは専有CPUという形で表記されます。
また、使用中のCPUの型番はPlesk上の「サーバー情報」項目から確認することが可能です。
今回、CentOS7の代替としてAlmaLinux8系を選択しました。そのサポート期間は2029年までと長期間設定されています。専用サーバー契約の場合、この期間が契約の区切りとなりますが、さくらのクラウドではインスタンスにディスクを追加し、新たなOSを導入して環境を構築するだけで済むので、専用サーバーに見られる一定期間ごとの契約更新という手間が省けます。これは運用上の負担軽減につながります。
これが、さくらのクラウドを活用したサーバー運用の一例です。ぜひ参考にしてみてください。